ピッグレザーの概念を変える野心的ブリーフケース
美しいフォルムを持つこのカバンは、m.ripple村上氏独自の、革そのものの弾性や剛性を活かした設計で、張力や重力と共に形づくられるようにデザインされている。
そして、軽い。「自分のつくるものは基本、重いのですが」と認める村上氏が、オリジナルの革素材を探すにあたり、選んだのは軽い豚革であった。
この独特の質感を持つ革は東京都墨田区のタンナーと共同開発して得られたものだ。鞣されたあとで表面を色で塗装・コーティングすることなく、オイルを入れることで、この野性的な表情を生んだ。
それが知性的なフォルムと相俟って、ビジネス界をクリエーティブに駆け回る男たちにうってつけのブリーフケースに昇華した。
色は、革らしい焦茶と、どんな服にも意外と合わせやすい深緑。
A4サイズが赤いスエードの内部に収まり、前面のポケットにはスマートフォンや定期入れを入れると便利である。
原皮・鞣し・製作まで"All Made in Japan"のプライドを帯びたカバンに、勇気を入れて歩こうではないか。